工事別管理カードは表紙で決まる
今回は、工事別管理カードの具体的な内容について考えていくことにしましょう。
まず、工事管理カードの一番上にくる表紙のお話です。表紙には、工事の具体的な内容がすぐに分かる内容を記載することが重要になります。基本的にこのカードは担当者が個人で保管するものではなく、会社で決定された場所に保管され報告・相談・連絡について各担当者、責任者へ情報のパイプ役をしていくものです。また、常に情報が蓄積されていくものであり、すべての内容を確認しないと工事の内容が分からない状態では非効率になり、しくみ自体が現実味を帯びない可能性が高くなります。ですから、表紙はだれがみても分かるような形を作る必要があるわけです。
それでは、表紙のポイントについてみていくことにします。まず、工事の主な内容を記載することがまず一つ目です。公共工事と民間、特命と一般入札、建築と土木の種類により表紙を変える必要も出てくるので注意が必要です。
次にポイントとなるのが、社内での営業段階から竣工までに実施されるミーティングやチェック項目を時系列にチェックできる表を記載することです。工事がどの段階まで進んでいるのをきちんと分かるようにする為です。また、きちんと会社の決定されたルールの上で工事が流れているかを確認するためでもあります。
前回一例としてISOについて少し触れましたが、ルールが形骸化してしまうと後でルールを守って工事をしたように書類を整えるという現象がおきてしまいます。これは、本来の目的からは大きくズレてしまっている訳です。本来は、営業段階から竣工までの間で起こる様々なトラブルや問題点を予防したり、問題点を即座に解決するために、しくみがあるわけです。その為には、全員の目できちんと最低限のルールが守られているのかをきちんと確認していく作業が必要になります。それをカードの表紙に記載することで、確認していきます。
まずは、この大きく2つのポイントが守られていることが最低限です。もう少し運用していくと先に述べた工事の種類によりカード自体を改定していくことが重要で、それが会社の差別化の要因となります。
ポイント
工事別管理カード表紙のポイント
① 工事の主な内容の記載(公共・民間、特命・一般入札、建築・土木等)
② 営業段階から竣工までの会議や確認事項を時系列に確認できる表の記載