会議の重要性について考えてみる(5)

全体会議の3つのポイント

前回は、経営陣と管理職クラスが参加する会議である経営会議の検討事項について考えました。今回は、現場担当者を中心とした、全体会議の検討事項について考えていくことにしましょう。

私どもがお勧めしている全体会議の具体的内容は大きく3つあります。

① 営業の個別案件についての進捗状況の確認。
② 受注済み工事についての進捗状況の確認。
③ 営業情報、工事施工管理における改善提案の確認。

まず、①営業の個別案件についての進捗状況の確認では、営業段階で見込み案件として確認している工事ごとに、現状の営業状況を確認していきます。ここでの目的は、③に含まれることですが、仮に一従業員が受注に有利な情報を持っている場合に、会社として情報を有効に活用するためです。社内にあるコネクションを利用しない手はないわけです。

次に、受注見込みの工事の状況を確認できることにより、早めに受注予想、工程予想が立つために、段取りがスムーズにできるという目的があります。工事管理における段取りは工事原価に大きく影響するため、利益が大きくかわってきます。

また、受注までの施主(下請け工事であれば元請)の要望への対応がスムーズにできるということがあげられます。例えば、営業担当者が工事現場管理若しくは技術のことについてあまり知らないということがあります。これが、どのような問題を引き起こすかといえば、現場、技術を知らない営業担当者がコストや安全性、自社にない技術が必要であることを知らないことにより、本来であれば施主に請求するべき金額を自社で抱えるという赤字工事を招く結果になります。そこで、会議での検証をすることにより、これらの問題を防ぐことができるのです。

特別の内容があるわけではありません。しかしながら、このような会議を行っていない企業が非常に多いのです。そのために損失している利益は相当な額になるのではないでしょうか。次回は引き続き、②受注済み工事についての進捗状況を考えていくことにします。

ポイント 

全体会議での検討事項は、
① 営業の個別案件についての進捗状況の確認。
② 受注済み工事についての進捗状況の確認。
③ 営業情報、工事施工管理における改善提案の確認。

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