会議の重要性について考えてみる(3)

ノウハウの落とし込みについて

建設業の業界は、個々人のノウハウが共有しにくい風土がある。しかしながら、戦略要因は現場担当者にある。だから、コストダウンを徹底的に行い価格競争力を磨くことや社内に現存する技術や人を利用した提案営業もしくはサービス力の向上という戦略を実行に移すのが難しいことを前回まで考えてきました。

この業界の風土は、前回お話したこと以外にも様々な要因が寄与していると思われます。しかしながら、どのような要因、どのような原因があろうともまず短期的な視野で考えた場合、この戦略を絶対実行していかなくては生き残っていけないのではないでしょうか。

それでは、これをどのように組織に落とし込みをしていけばよいのでしょうか。戦略的な要因は現場担当者の中にあり、担当者同士のノウハウの共有は難しい、つまりコミュニケーションができていない。当たり前の結論ですが、それを解決する方法は徹底的に膝をつき合わせて会議をしていくしかないのではないでしょうか。

具体的なお話をすれば、現在進行中の工事について担当していない現場担当者も含めて、検証をしていくということです。一人の考え方で工事管理をするのではなく、会社の一番のやり方で施工していくわけです。もちろん、次の会議までに誰が何をするのかを決定することは言うまでもありません。こうしたことを、とにかく定期的に会社が存続する限りやり続けることが重要です。

私どもが最低でもお願いしていることは、月2回は全体ミーティングを実施していただくことです。すべての受注工事案件はもちろん、営業見込み案件についても検証することが大切です。これをするかしないかとでは、どれほどの差があるのかは、想像した以上に大きいものでした。私の経験では100%と言っていいほどに、組織的な決定事項を実践していくスピードは上がりました。そうすると、結果如何にせよ、結果が出るスピードも早くなるのです。つまり、打つ手が増えるわけです。そうすれば、おのずとどうなるのかは、ご理解いただけるかと思います。

ポイント

ノウハウの落とし込みでは、
・月2回の全体ミーティングが重要。
     (全ての受注工事案件、営業見込み案件についての検証)

・決定事項を実践するスピードUPにつながる。

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