管理資料の重要性について考えてみる(1)

管理資料は、もうできている?

前回まで、会議の重要性について考えてみました。今回からは会議でも使用する管理資料について考えていくことにしましょう。

受注工事業のコンサルティングをするにあたり、「管理資料」という言葉を出すと必ずお客様の反応は、「これ以上増やすのはちょっと・・・」という非常に後ろ向きなものがほとんどです。実はこの業界の殆どの会社はISOを取られており、その管理資料だけでも膨大にあり、これ以上増やすのは「管理の為の管理資料」というわけの分からないものになると印象をお持ちのようです。
 
実際我々が必要とする管理資料とは、戦略上絶対必要なものという位置づけであり、もっと極端な言い方をすると、儲けるために、生き残っていく上で必要なものになります。ここで面白いのは、実は殆どの会社では、私どもが必要としている管理資料は存在するということです。それなら、我々が経営コンサルティングを行う意味はないということになるかもしれません。しかし、管理資料はある程度できているが、それを利用していないということがそもそもの問題なのです。

具体的な管理資料についての説明は今後していくことにしますが、コンサルティング業務の中で管理資料を作っていただくまでの過程は、業務の見直し等を私どもがお手伝いしていけば、どうにか構築することは可能です。決して簡単ではなく、現状の業務の見直しを行い、簡略化し、管理資料に必要な原始資料を作成するようにコンサルティングを行います。しかしそこまでは、私どもで時間をかけてすればほとんどの場合解決できます。
 
実は重要なのは、先ほどもお話した通り活用の仕方であり、管理資料を出すまでの習慣付け、何を検討するための資料なのかを全員が理解しているのかということです。簡単に言えば、管理資料を利用し行動計画を決定していくわけです。だれがいつまでに、何をするのか、というアクションプランです。
 
言い方を変えれば、行動を起こすにしても結果がでる行動をとることに意味があり、その結果が出る行動を導き出す根拠が管理資料でなければならないということです。

それでは、次回から具体的な管理資料について考えていくことにします。

 ポイント 
  ・管理資料はあるが、利用できていないことがそもそもの問題

  ・コンサルティング時での管理資料作成依頼の過程は、
   業務の見直し → 簡略化 → 管理資料の原資資料作成

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