皆様、いかがお過ごしですか?
経営支援室@メルマガ発行責任者の久保です。いよいよ今回は、再建計画書シリーズの最終回となります。懲りずに読んで頂いている方、本当に感謝、感謝でございます。<(_ _)> <(_ _)>
さて、ラストスパートです! 張り切っていきましょう・・・
◆前回までの流れ
再建計画書による企業再生の流れを説明させて頂いています。
第1回は、再建計画書作成の意義とその流れ
第2回は、資金繰り表の作成と当面の資金の手当について、
第3回は、現状把握(時価バランス、清算バランス、損益分析)
第4回は、予算の組立について、
第5回は、再建計画書の作成について、
第6回は、金融機関交渉について、
第7回は、実務へのオペレーティングについて、 説明させて頂きました。
今回(第8回)は、いよいよ最終回として、金融機関への報告(タイムリーな資金繰り表、予算実績管理表(試算表)の提供、継続的な業況説明と、信頼関係の構築)について、説明させて頂きます。
さて、皆様、この度は、全8回のシリーズで、再建計画書について、講座を開かせて頂いておりますが、早いもので、もう最終回となってしまいました。
皆様がどのようにお感じになってこのシリーズを読んで頂いているか分かりませんが、(おもしろくないので、誰も読んでなかったりして・・・(T_T)・・・)
少なくとも、これらは、私方の事務所が、企業再生に取り組んでいく中での、実例に基づいた講義ですので、このイメージで進めていけば、かなりの確立で、企業がよみがえる手順を示したものであると自負しております。
もちろん紙面の都合で、言葉足らずの部分はたくさんありますし、これを読んだからといって、直ぐにこの通りに出来るかと言えば、かなり難しいことも一杯あります。
もし、これらの手法について、不明な点とかがあれば、遠慮なく、私方へお問い合わせ下さい。また、独自にやるのは難しいから手伝って欲しいということであれば、遠慮なくお問い合わせ下さい。
さて、またまた前置きが長くなってしまいました。すみません。本題に移っていこうと思います。
◆金融機関への報告の必要性
今まで再建計画を立て、金融機関の同意を取り付け、社内へも発表し、実行に向けた体制を作り、まさに企業再生に向けて走り出した訳ですが、今後、継続的に金融機関の協力と助言を仰ぎながら、長期に渡ってやっていくためには、金融機関への報告体制の構築は欠かせません。もし、貴方の会社が無借金で、これからもお金なんて借りないよ!というのならともかく、(そんな会社なら、再生計画は要らないと思いますが・・・)これからも金融機関との信頼関係は欠かせませんので、きちんとした報告が必要となってくるのです。
◆どんな内容の報告をするの?
(1)資金繰り表、予算実績管理表の提出
まず、毎月、取引銀行へ前月までの試算表を、計画予算数字と共に報告しましょう。
同時に、向こう3ヶ月程度の詳しい資金繰り表も、提出いたしましょう。「何でそんなに面倒くさいことを・・・」と思われるかもしれませんが、試しに貴方の取引銀行の支店長や、担当の方にこれをやって欲しいかどうか、聞いてみて下さい。間違いなく銀行はそれを望んでおります。
もう、「不動産担保による融資」の時代は終わったのです。これからは、自分の会社の行く末をきちんと計数的にも見通すことができ(予算をきちんとつくり)、尚かつそれを、かなりの確立で実現できる(予算を現実に出来る)企業が、銀行の信頼を勝ち得るのです。
同様に、きちんと精度の高い資金繰り表を作り、早めに借入申込を行う企業の信頼が高くなるのも当然のことなのです。
(2)継続的な業況説明と、信頼関係の構築上記の書類を提出するときに、できれば必ず、経営者自らが銀行に出向き、支店長や融資課長へ、自分の口で報告して下さい。
商売には様々な環境の変化が起こります。皆様が予測しなかったような不測の事態も必ず起こってくるはずです。しかし、そのような場合でも、常に経営環境の変化と、自社の業績について早めの報告を行い、その対策について、銀行も巻き込んで早めに相談をするという信頼関係を築いておけば、いざというときに、絶対に力になってくれる確率が増すのです。
特に、「悪い情報」は、絶対に早め早めに報告することです。これは、社内の連絡体制についても全く同じですが、悪い情報は後から出すほど、悪く聞こえます・・・(^^;)
とにかく、借入がある以上、銀行との信頼関係の構築は、経営をスムーズに行う上での絶対条件です!これがないと、いざというときに資金繰りの心配が増えることになり、経営に絶対に悪影響となりますから・・・
◆最後に・・・
今まで、長々とお付き合いいただきましてありがとうございました。これで、再建計画書シリーズは終わりです。少し気合いをいれすぎて疲れましたので、2~3週お休みを頂いて、引き続き経営改善講座を続けていこうと考えております。今後の参考にさせて頂きたいので、皆様のご意見ご感想をお待ちしております。