各部署の言い分!社長の苦悩【今からでも遅くない、本物の会議をやろう!建設業、管理、組織活性化・第3回】

A社は、年間受注高10億円の地方の設備工事業で、5年ほど前から赤字工事が頻発したことにより、資金繰りが逼迫し、借入金過多となっていました。
現在は経営の第一線から退かれていた社長様が復帰され、経営改善の陣頭指揮を取っていらっしゃいます。

前回、経営幹部の方・主要な従業員様との面談を実施したことをお話致しましたが、部署間に壁ができていることや、一つの工事を取っても誰が責任者かということがうやむやな事が分かってきました。

各部署の状況

私が従業員様からお聞きした内容を一部ご紹介します。

「営業部」の言い分や状況は・・・
・仕事を取ってくるので精いっぱい。利益の事まで考えられない。
・受注競争が厳しく、この金額でないと受注できない。
・工事を取ったら後は、工事部の仕事。工事完了後どの位儲かったのか、赤字なのかは知らない(報告もない)。
・営業経費については業種柄しょうがない(ほぼノーチェック)。
・個人別の営業目標はない。

反対に「工事部」の言い分や状況は・・・
・営業は、最初から赤字の工事を取ってくる。
・営業は、積算をきっちりやっていないのではないか?
・営業は、工事内容や工事範囲、特殊要因などをきちんと把握せずに見積を提出している。
・施主(元請ゼネコン)のいいなりで受注金額を決めている。
・工事の赤字は、すべて工事部の責任になる(社長もそう思っている)。

「経理部」から話を聞くと・・
・工事完了から数カ月経って、外注先等の請求書が回ってくることがあり、工事を精算(締めることが)できない。
・工事がいつ完成したのか情報が届かない、請求書発行を元請けから催促されることが多い。
・請求先の支払い条件をなかなか確認できない。
・顧客の売掛残高が、昔からあっていない。

など、非常に風通しの悪い会社と言わざるを得ません。
(皆さまの会社で、似たような事はありませんか?)

新たな体制構築に向けての課題

社長様が経営の第一線に復帰された後は、毎日大きな声を出して、経営幹部へ檄を飛ばしていました。
経営幹部の中には、それに耐えきれず会社を去る方も出てくるようになり、社長様からは「一人で大きな声を出して頑張るにも限度がある・・・」と弱音も聞かれるようになりました。

私:「これまでのやり方を一新し、新たな経営管理体制を構築すべきだと思いますが、まずは、部門間の壁を取り払い、経営幹部の方の意識を変えて頂くことが先決ではないでしょうか?会社の危機的な状況を経営幹部の方々に共有して頂くことで、社長と思いを一にし、会社を引っ張って頂けるようになると思います。具体的な取り組みとしては、定期的に会議を開催することが、効果的だと思います。これまでは、どのような会議を開催されていましたか?」

社長様:「・・・。きちんとした会議はここ何年も開催していないと思う。問題があると担当者を呼び出し、一方的に指示を出していた・・・」

次回は、実際に会議を開催するにあたっての準備についてお話したいと思います。

次回コラム

連載コラム一覧はこちら

関連記事