今回は、具体的に情報をどのように共有していくのかを考えていくことにしましょう。
単純な方法ですが、定期的な会議を開催し、会社の情報である管理資料、個人のノウハウを情報共有することが重要であると考えています。このようなことをお話すると、「会議なんて時間の無駄だ」という意見を良く耳にします。しかしそれは、本当の会議というものを理解していないことから来ています。
実際様々な会社の会議にオブザバーで参加する機会がよくあります。その時行われている会議のほとんどは、ただの報告会というもので、役に立つ会議とは到底言えないものばかりです。担当者ごとに報告が行われ、管理資料がきちんとある会議はまだまともです。ひどいものになると、経営者だけがただの憶測で、一人まくし立てるという会議もあるわけです。
それでは、本当の会議とは何でしょうか。単に、管理資料の報告を受け、個人的なノウハウの報告を受けることでしょうか。もっと言えば、それで業績回復、向上の役に立つのでしょうか。答えは明らかで、報告により知っただけでは何の役にも立ちません。行動に移されなければ、何の結果も生まないのです。
つまり、本当の会議とは、行動を決定することすなわち、アクションプランの策定であると言えます。もちろん、アクションプランを策定することだけでは、行動に移されたかどうか分からないわけですから、行動を管理していくことも重要になります。
当たり前ですが、日々業績改善のお手伝いをさせて頂いている立場として、一番悩み、一番苦労するのも、従業員の方に「行動してもらう」ことです。行動してもらえなければ、結果はついてこないわけです。それでは、どのようにすれば「行動してもらう」ことができるのかを現場の中で見出してきた方法が、アクションプランを策定と管理する会議を開催していくことになったわけです。
方法論は様々あると思いますが、あのセブンイレブンジャパンという大組織でも、月1回は、全国から本社にエリア担当者以上が全員集まり、会長自ら社員と共に情報共有しているそうです。費用にしたら年間数億単位が必要です。それでも、顔を見合わせた会議の効果は絶大であると判断しているのです。
それでは次回は、会社の情報である管理資料、個人のノウハウを情報共有する為にはどのように会議を進めていけばいいのか考えていきます。