「情報」のリストラクチャリング14

それでは今回は、「情報」のりストラクチャリングのまとめも含めて、具体的なアクションプランについて考えていくことにしましょう。

繰り返しになりますが、アクションプランは、具体的行動計画であると考えています。例えば、営業に関するアクションプランで、「今月中に新規訪問を5件してきます」というものがあったとします。私はこれをアクションプランとは認めません。理由は簡単、「具体的」ではないからです。
ですから、「○会社の△仕入担当課長へ今月末までに、A商品をもって訪問します」になって初めて、アクションプランとして認められるのです。

銀行員時代の自分の経験からも、具体的な見込み先がない目標は達成できないことを肌身で感じました。ですから、具体的な内容であることは、成功率を確実にあげることになります。

それでは、資金繰りについて具体的なアクションプランの一例を見てみましょう。
会社にとって重要な管理である資金繰り。今更ではありますが、「金繰りは」経営者にとっては生命線です。特に再生を必要とする中小企業においては、いつも頭を悩ましている問題児です。「管理」のリストラクチャリングの所でも述べたとおり、資金回収の現場担当者から、管理資料である資金繰り表を作成することが重要です。

それでは、その資料に基づいてどのようなアクションプランを策定していくのでしょうか。既に、現場担当者からすでにほぼ正確な回収予定は提出され、資料に反映されています。

例えば、管理資料上どうしても回収の遅れから、会社全体として資金が30百万足りません。幸いなことに、引き当て工事もあり、銀行が資金を対応してくれることはほぼ大丈夫そうです。しかしながら、極力銀行から借りない方が、金利面でも節約できますから、不足分30百万をどうにか少なくしたいわけです。この時、会議ではどのようなアクションプランを検討しなくてはならないのでしょうか。
それは、受注先の締日のズレを見越して、できうる限り請求額を大きくする、つまり締日が早い現場から集中的に出来高を上げ、締日が遅い現場はそれが終了してから集中的にこなすということを検討し、現場ごとのアクションプランを策定するのです。
そのようなことをしなくても、月全体の出来高は変わりません。しかしながら、入金額は差があるのです。ですから、30百万の不足がアクションプランの実行により、25百万になる可能性が出てくるのです。

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