第15回:<ステージ2>月次の実績を把握しており、かつ、それにもとづいた管理も行っている企業(6)

皆様、こんにちは。

12月に入り、慌ただしい日々が続いていることだと思いますが、皆様、 いかがお過ごしでしょうか?

私は、ある企業の社長様と、この一年間を通じて、延々と議論を重ねさせて いただいたテーマがあります。それは「在庫(製品原価)の評価」の問題 です。

その企業は、歴史のあるメーカーで、在庫の数量もタイムリーに把握できて おり、また製品原価についても、製品別に、月次で実績値をしっかりと算定 できている、まさに製造業のお手本とも言っても過言ではない企業です。

通常は、ここまで出来ているのであれば満足すべきなのかもしれません。 しかも、製品別に実績値が算定できるということですから、実際かかった 原価で在庫の評価するため、本来であれば、何の問題もないはずです。

しかし、私は社長とお会いする度に「御社の製造部門は何を目標としている のですか?」と聞き続けています。 私が言いたいことは、「こんなにタイムリーに原価を掴める状況にあるのに、 何故、原価の目標を設定しないのですか?」ということです。

それに対して、社長の答えは「原価の目標を設定することは非常に意義のある ことだと認識しているが、今はその時期ではない。」ということです。 つまり、社長としては、「今は、現場として、製品一つ一つにどれくらいの 原価がかかっているのかを把握する時期であり、原価の目標に向かって何か しらのアクションをしてもらう時期ではない。」と考えているのです。

これについて、皆様はどちらの考え方が正しいと思いますか? 正直、私自身もこれに対する確信的な答えを持っている訳ではありません。 なぜなら、どちらの考えも、現場のモチベーションを意識した考えだからです。

次回は、私の意見である「原価の目標を設定すべきだ」という考えと、現場の モチベーションがどのように関係するかをお話したいと思います。

みどり合同経営 コンサルティング部長 シニアコンサルタント 萬屋博史 執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/yorozuya/