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|Q:仕入先に対して、現状手形で支払っているのですが、|
| 現金払いに変更して欲しいとの依頼がありました。 |
| どの様に対応すればよろしいでしょうか? |
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A:現金での支払いを依頼してきた仕入先は、「あなたの会社が振出した手形は受け取りたくない。」と考えていると推察できます。
すなわち当社の信用力が落ちている、当社のよくない風評が広がっていることが考えられます。
まずは、仕入先がどの程度本気で言ってきているのか、単なる憶測なのか、それとも本当に悪い風評が流れているのか確認し、情報の出所を調査します。たとえば、当社と最近トラブルがあった取引先や仕入先、退職した従業員、などが考えられます。
きちんと情報を確認した上で、トラブルについては根本的な解決を図ることや悪意のある場合は、毅然とした態度をとり解決を急ぎましょう。放っておくと、どんどん広がりかねません。
仕入先が当社について倒産の危険があると本気で心配しているような場合には、当社の現状についてある程度情報を開示し、説明して行く事が大切です。例えば売上実績の推移や今後の見通しなど情報を提供することや、金融機関がきちんと支援してくれている状況について説明する事が有効です。
それでは、具体的にどのように対応すればよいのでしょう。
まずは、支払いを変更することが、自社の資金繰りに影響を及ぼすことをきちんと説明することです。当社としても、1年間程度の資金繰り計画を立てています。
手形での支払いを現金に変更することにより、資金繰りに少なからず影響が出てきます。これまで、遅延なく支払ってきた実績があるのなら、誠意をもって対応すれば、納得してくれるはずです。
もし、仕入先がどうしても現金で支払って欲しいという場合、契約前に現金払いの条件を持ち出された場合には、値下げの交渉を行うぐらいでもよいと思います。
安易に、支払条件を現金払いに変更すれば、他の仕入先も同様な事を求めてくると考えられます。仕入先への対応については、威圧的な態度をとる事や風評リスクを恐れて遠慮するだけではよくありません。納得して頂けるよう、誠意ある対応を心掛けましょう。
みどり合同経営 コンサルティング部門