中小企業様の経営のご支援をさせて頂いている中で、ここ数年で求められる内容は「実行支援」そのものになってきています。平たく言うと、「計画の策定やスキーム提案だけではなく、その後も一緒に結果が出るように協力してね」ということです。
当然ですが、私どもも結果責任の一部を問われてくる時代になってきています。そうした実際の経営支援、実行支援の中で、実行性を高める一つのポイントとして考え、常に意識しているのは、会社に一体感があるのか、という点です。
そもそも中小企業様の経営にとって、一体感とは何でしょうか。個人的には、一つの組織体としてトップが掲げた共通の目標に向かっていく姿ではないかと思っています。例えば、経営者と幹部、従業員の方々との信頼関係の繋がりですし、最終的には、企業風土、文化といったものになるのではないでしょうか。
当然ですが、実行性を高めるには、「組織としての実行力」を高めないと、経営計画が計画どおりいくことはありません。いくら、経営者の方一人が頑張っても限界があります。
つまり、「組織としての実行力」、すなわち経営者を含め、幹部、そして従業員の方が一緒の方向感で動くことで、結果が出てきます。ここに、実行性を高めるポイントの一つが一体感ではないかと、考えている理由があります。
とは言っても、お恥ずかしい話ですが、私自身、一体感が実行性を高める大きなポイントであると、腑に落ちたのはここ最近のことです。
もちろん、経営者の方と経営に関する様々なことをお話する機会の中で、幹部の方との信頼関係や、幹部と従業員の意識改革が、会社を良くするポイントであると言い続けてはいました。ただし、本当に重要なポイントであると腑に落ちたのは、ある企業のご支援をさせて頂き、現場でその瞬間を見てきたからだと思います。
その経営者の方とお会いして約4年、ご支援を実際にスタートして約3年が経とうとしています。その間、様々な取り組みを経営者の方中心に行ってきました。
次回からは、その企業の事例をもとに一体感の必要性、重要性とともに、一体感をどのように作っていくのか、考えていきたいと思います。
みどり合同経営 コンサルティング部門
シニアコンサルタント 澤田 兼一郎
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/sawada/
前回までのレポートはこちらをご覧ください → http://ct.mgrp.jp/column/c02/