2015年8月21日号

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◆☆         みどり合同経営 メールマガジン
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▼ INDEX

<好評連載中>
■ 自称”若手コンサルタント”がお送りします!
「運送業」の課題解決の着眼点 『荷主の動向を掴む』(3)

■ 今日から実践!基本からの生産管理
第17回 現場に任せて5S活動を定着させたK社の取り組み

<みどり合同税理士法人グループ セミナーのご案内>
〇飲食・小売・サービス業向けセミナー
〇市村洋文氏の経営者特別強化合宿 第3弾

<お問い合わせ>
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新連載:自称”若手コンサルタント”がお送りします!
「運送業」の課題解決の着眼点 『荷主の動向を掴む』(3)

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みなさん、こんにちは!
今回は『荷主の動向を掴む!』をテーマに、A社の取組を見ていきたいと
思います。A社は実車率向上のために、独自の輸送システムを開発している
企業として、以前ご紹介した企業です。
A社が開発した輸送システムとは、液体輸送においてタンクローリーを
用いた輸送ではなく、通常のコンテナで液体を輸送できる袋状のタンクを
用いた輸送システムです。

■A社を取り巻く環境変化

A社の液体輸送事業は、ある液体原材料を扱っています。A社はこの液体
輸送により、一定レベルの売上高を確保できているものの、その生産量が
年々減少してきていることに加え、もともと国の規制の強い業界で、
出荷量を制限されることや、この業界で一定シェアを占める大手企業が
タンクローリーでの輸送を優遇していることなど、A社ではどうすることも
できない外部環境の影響を受けやすいという状況があります。

加えて、最近では、A社の主要取引先である荷主の競合他社が台頭してきて
いるということもあります。これは、規制の強い業界に新しい風を起こし、
業界の活性化、ひいてはA社のチャンスとなる可能性がある一方で、
業界内の取引量の構造自体にも影響が出る可能性があるなど、今後、A社が
この業界で売上を伸ばしていくことが不透明な状況にあります。

■他業界の顧客へのアプローチ

このように、A社の場合、実際に取引を行っている業者との関係や取引業者の
状況だけでなく、取引業者の属する業界全体の環境や動向によって業況を
大きく左右されてしまいます。そこで、A社では1つの業界への依存度を
軽減するために、他の業界への進出を検討し、自社開発のタンクを用いて
対応できる醤油などの液体食品や化学薬品、飼料などの輸送への進出に
向けて営業活動を行っています。

例えば、この袋状のタンクを用いることで、1回の輸送でタンクローリーの
倍の量を輸送でき、荷主にとっても1回の輸送でタンクローリー2回分の
輸送を行えることから、輸送コストを抑えられるメリットがあるという
ことや、タンクローリーよりも衛生管理を徹底して行えることから、
タンクローリーでは輸送できなかった荷物を扱えることや、既存の商圏から
範囲を広げた対応していけることなど、このタンクを用いることで得られる
メリットを荷主に対してアピールし、新規荷主の開拓を行っています。

加えて、A社では自社開発のタンクをタンクローリーに代わる液体輸送の
媒体として業界全体に広めるために、このタンクを使った輸送を行う
協力会社の開拓を進めています。こうした取組により、複数の業界の
輸送を手掛け、自社開発のタンクを広く利用してもらうことで、リスク
分散を行おうとしています。

A社のポイントとして、実際に取引をしている荷主の状況や要望、荷主の
業界全体の動向を捉えることで、目先の取引だけに囚われず、
これからの事業展開を踏まえた新規業界への進出を見据えていることや、
A社、荷主の双方にメリットのある提案を行っていることがあります。
取引をする荷主や業界、同業他社よりも一歩先に進むための舵取りをして
いくことが、これからの運送業界で成長していくために必要なポイント
なのではないかと思います。

執筆者:
柏野里奈(コンサルタント)
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/kashino/

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今日から実践!基本からの生産管理
第17回 現場に任せて5S活動を定着させたK社の取り組み

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前回は、5S活動の取り組み方について考えてみました。
今回は、現場に任せて5S活動を定着させたK社の事例をご紹介します。

■K社の概要
K社は食品メーカーです。野菜を原料とするお菓子の生産を行っています。
原料受入から各種の工程を経て、袋詰めの最終製品が出来あがります。
製品は、取引先への出荷の他、工場での直売も行っており、できたての
新鮮さが人気となっています。

■社長の悩み
当社は食品工場であるため、衛生管理が非常に重要です。生協向けの
OEM製品の生産も行っているため、立ち入り検査もあり、各種の指摘を受ける
ことがありました。現場では以下のような問題を抱えており、社長も特に
衛生管理につながる5Sの強化が課題だと考えていました。

(1)原料として使用する野菜の投入時に付着している泥・埃が飛散する。
(2)動線が隔離されておらず、原料投入場で靴に付着した泥が
生産ラインに持込まれる。
(3)皮むき後の皮や原料の余りが生ごみとして大量に発生し、臭気が
問題になる。
(4)養分を含んだゆで汁が床にあふれる。
(5)油で揚げるため、フライヤーや付近の床が油で汚れる。
(6)自動で選別した不良品が床に飛び散ることがあり、汚れの元になって
いる。

■5S活動の開始
そこで、社長は5S活動に取り組むことを決断し、工場長をリーダーに
任命し、各工程の責任者を集めてプロジェクトを結成しました。
さらに、パートを含めた全社員に対して5Sについての勉強会を行いました。
社長自ら5S活動に取り組む必要性と目的を説明し、外部のコンサル
タントが5S活動の進め方と、陥りがちな問題について解説を行いました。

そして、プロジェクトメンバーを中心に活動を始めました。活動時間は、
就業時間内に5S活動時間を設けて行いました。

(1)現場の確認
まず、プロジェクトメンバーで原料倉庫や事務所、休憩室も含めて工場
全体を見て回り、「これは必要なものか」「なぜ、ここに置いてあるのか」
「本来、ここにあるべきものか」「なぜ、汚れているのか」「この場所の
管理者はだれか」というように、気になる点をひとつずつ確認していきまし
た。そして、問題点を記録して写真撮影を行いました。

(2)重点管理
指摘事項の中から、優先的に解決すべき事項をピックアップして、
「どのように解決すべきか」をメンバーで検討して、対象区域で業務を行う
社員の協力も得て順番に対策を実行していきました。
原料投入機の改良など、費用の掛かる改善もありましたが、社長の承認を
得て行いました。

(4)定期巡回
5Sプロジェクトメンバーは、2週間に1回の現場巡回を継続して、
新たな問題箇所を見つけると解決対象リストに追加していきました。

(3)定着活動
一旦整理された箇所が再び元の状態に戻らないように、通路や置き場の
ラインを引いたり、表示を行ったりするとともに全社員に周知するように
しました。3ヶ月ほどで、活動が定着し、コンサルタントのサポートが
無くても自主的に活動できるようになりました。
工場内の整理・整頓・清掃も自然にできるようになり、その結果、
立ち入り検査での指摘もなくなりました。

■5S活動成功のポイント
K社の5S活動成功のポイントは、活動の開始に当たって、活動の目的と
ポイントをプロジェクトメンバーが十分に理解したことです。
5S活動は単に掃除をすることではなく、整理・整頓・清掃を進めた上で、
乱れない・汚れない仕組みを作ることだ、ということです。
そして、社長が、具体的な活動はメンバーに任せながらも、活動時間や
設備改善費用などについて全面的に支援をしたことが大きな要因です。

プロジェクトメンバーは、お菓子工場という特性上、昔から小学生の
工場見学を定期的に受け入れてきましたが、工場内の整理・整頓・清掃が
十分にはできていないことに、実は残念な思いをもっていました。
また、工場直売品を購入するためにお客様が来社されるのに汚れた工場
では恥ずかしいという思いもありました。
このことも5S活動に熱心に取り組むエネルギーになりました。

5S活動を成功に導くには、メンバーの強い気持ちと 整理・整頓・
清掃のできた状態を維持するための仕組み作りが大切なのです。

次回は、生産管理のまとめとして、改善活動実践のポイントについて
考えてみましょう。

執筆者:
澤田兼一郎(中小企業診断士)、犬飼あゆみ(中小企業診断士)
執筆者ご紹介 →

http://ct.mgrp.jp/staff/sawada/

http://ct.mgrp.jp/staff/inukai/

アドバイザー:
MABコンサルティング 中小企業診断士/一級建築士 阿部守先生

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