2011年4月7日号 連載最終回!「工事原価管理と支払業務、経理業務のムダ」~ついに工事原価管理システム本稼働~

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                     2011年4月7日号        
   
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▼ INDEX

<好評連載>
■これは使える!ちょっと工夫“業務改善への道”最終回
  「工事原価管理と支払業務、経理業務のムダ(14)」

■地域の元気を回復!全国の建設業の取り組みをご報告します(5)
  「森を核にした町づくりに建設業が貢献~ 高知県ゆすはら その1」

<ご参考>
■義援金を寄付した場合の税務上の取り扱いについて

<お知らせ>

■『誰かに聞いてみたかった 中小建設業お金の話』 好評発売中!

■『業種把握読本 ~内外環境の見どころ 業界展望の勘どころ~』
  好評発売中!

■お問い合わせ先      <メール配信の中止及び設定の変更等>
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◆ 「これは使える!ちょっと工夫“業務改善への道”」 最終回

  工事原価管理と支払業務、経理業務のムダ(14)

専門工事業D社では、実行予算管理から支払業務までを建設業特有の工事原価管
理に対応した専用のソフトウェア(以下ソフトウェア)の導入を行い効率化す
ることにしました。前回はソフトウェアの運用にあたり、マスタ登録について
社内で検討したお話をしました。今回は、いよいよ本格的な運用のお話です。

【15.本稼働開始】

いよいよ工務部全体でソフトウェアの運用が始まります。当初1カ月は試運転と
いうことで、今までの処理も並行して行っていきます。このため、今回のプロ
ジェクトで一番皆様の仕事量が多くなります。「使いづらい、時間が無い、今
までのやり方の方がよい」など不満が出るのもこの時期が多く、ソフトウェア
の導入で一番大変な時期でもあります。

工務部員に集まってもらい、運用開始についての説明が行われています。

工務部長:「今月から工事原価管理ソフトウェアの運用を開始する。これまで
     本田君、柏木君、総務の担当者が尽力し準備を進めてきたことは
     皆知っていると思う。また、工務部員の皆もパソコン操作等に慣れ
     るように努力をしてくれたと思う。
     今回のソフトウェア導入は、単なる業務効率アップのためのIT化で
     はなく、これまで担当者によりバラバラだった工務部の実行予算管
     理を統一し、情報共有を行うことで、下請けや業者への発注単価に
     ついても見直しを行っていき、コストダウンを図っていきたいと
     考えています。この取り組みにより、当社の価格競争力をアップ
     することにもつながる、非常に重要な取り組みと肝に銘じてもらい
     たい。」

本田君:「それでは、具体的な運用についてご説明します・・・。」

本田君は、少々工務部長の迫力に驚きながらも、工務部の皆様にお願いしたい
こととして

(1)実行予算は必ず登録すること。

(2)下請けや業者への発注時には必ず、ソフトウェアに入力すること。
   発注書も出来るだけソフトウェアの既定の物を使うこと。

(3)業者への支払い確定(出来高査定)等を毎月の期日までに入力すること。

をお願いしました。

(1)の実行予算の登録については、予めマスタ登録をきちんと行っていたこ
とと、工事種別により予めひな形を作成し、それを使って簡単に登録できるよ
うに工夫していた為、順調に対応することができました。
(2)(3)については、遅れる担当者もいましたが、総務の中村さんのフォ
ローで何とか全員が入力することができました。

今月から、着工する現場のみを運用の対象にしたことも、スムーズに対応出来
た要因だったと思います。こうして徐々にソフトウェアで管理できる現場も増
え3カ月後には、ほぼ全現場を管理することに成功しました。

遠藤さん(総務部支払い担当):「始めはどうなることかと心配していました
     が、今では、業者への支払日7日前には、支払金額が正確に把握で
     きるようになり、助かるわ。」

総務部長:「しかも、注文書が入力されているから、来月以降どのぐらいの支
     払いが発生するかもすぐに把握することができ、資金繰りも余裕を
     もって対応できるようになった。」

工務部長:「実行予算と進捗状況(発注状況)が毎月確認出来るようになり、
     本来の実行予算管理ができるようになった。今後は、発注単価の
     分析によりコストダウンを図っていく事を取り組みたい。」

私:   「当初、総務部長様よりご相談頂いた問題点はこれで解決できたと
     思います。今後は、工務部長が工務部員へお話になったように、
     蓄積された実行予算管理のデータを活用し、コストダウンに役立てて
     行くことが重要だと思います。」

プロジェクトメンバー一同を次の目標を確認し合ったところで、このお話を終
わりたいと思います。

これまで長期間に渡り、お付き合い頂きましてありがとうございました。

来月からは新しい連載を予定しておりますので、引き続きお付き合いをよろし
くお願いいたします。

みどり合同経営 コンサルティング部門
コンサルタント 山下晶子
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/yamashita/

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◆地域の元気を回復!全国の建設業の取り組みをご報告します(6)

「森を核にした町づくりに建設業が貢献~ 高知県ゆすはら その2」

前回から、高知県のゆすはらにおいて、建設業が林業への副業化を進め、森の
資源が循環する低炭素なまちづくり」に挑戦するという「ゆすはら森の3R推
進協議会」の事例をお届けしています。

ここで「3R」とは、本事業における以下の3つの柱を意味しています。

(1)Reuse:再利用
道路整備においてノウハウを持つ建設業が、降雨等により雨裂や崩土により荒
廃した既存林道や作業道を効率的に修繕し、そこに眠っている森林資源の整備
(間伐等)を実施する。

(2)Reduce:減らす
路網整備や間伐作業等で発生した林地残材(端材、枝葉)を建設業者、森林組
合が連携して集積し、木質ペレットに適した端材とそれ以外の枝葉に分別し、
捨てる林地残材を減らす。

(3)Recycle:再資源化
木質ペレットとして利用できる端材は、町内にあるペレット工場へ搬出し、そ
れ以外の枝葉等は、燃料用チップや製紙・ボード用チップとして回収工場へ搬
出し再資源化する。特にこの点は、町主導で木材利用を強力に促進。

本事業では、協議会の構成員が各々にメリットを見出して積極的に取り組んで
いる点が、当該事業を円滑に進めることができるポイントとなっています。建
設業では建設投資が減少する中で(約10年間で60%強の減少)、既存の人
材や機材を活用した経営の安定、雇用の安定化が期待されています。特に、建
設工事の端境期に林道等の修繕を行えることが、大きなメリットとなっていま
す。

また、建設業者による林道修繕が、間伐等の作業性向上(収益向上)に繋がる
といった林業者へのメリットも生まれています。そして、これらを実施するこ
とで、低炭素な町を宣言する梼原町のまちづくりも実現されつつあります。

梼原町は、坂本竜馬の「脱藩の道」としても知られる町です。実は私も昨年の
竜馬ブームにのって梼原町を訪ねました。梼原町産の木材を使用した立派な屋
根付きの橋「神幸橋(みゆきばし)」や町役場などは必見ですので、皆様も訪
れてみませんか。

みどり合同経営 コンサルティング部門
中小企業診断士 犬飼あゆみ
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/inukai/

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<ご参考>

弊社グループ企業である「船井財産コンサルタンツ 高松」のホームページにて
義援金を寄付した場合の税務上の取り扱いについて、詳しく解説しております。

■■□ 東北地方太平洋沖地震の復興に向けて □■■

東北地方太平洋沖地震で被災されたみなさまに心よりお見舞い申し上
げます。被災地の一日も早い復興を心から祈念いたします。

一日でも早い被災地の復興に向け、船井財産コンサルタンツ高松が
「今できること」の一つ。

「寄付」を行うこと、そしてその輪を広げる事と考え、法人・個人が
義援金を寄付した場合の税務上の取り扱いについてご説明します。

余震も続く不安な状況下ではございますが、日本の復興のためにも
私たちにできることを、皆様とともに活動できれば幸いです。

http://www.funai-t.co.jp/asset-news/backnumber.php?id=369

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◆ 『業種把握読本 ~内外環境の見どころ 業界展望の勘どころ~』
  好評発売中!

弊社、藤井一郎編著『業種把握読本 ~内外環境の見どころ 業界展望の勘ど
ころ~』(金融ブックス)が昨年11月29日発刊されました。

本書は、企業経営者様の経営戦略構築や、金融機関担当者様に取引先企業の業
務改善や目利きに役立てていただけますよう、業界の環境と展望の実態を、各
専門家が分かりやすく解説しています。

対象業種は全25業種。そのうち、弊社コンサルタント 犬飼あゆみも1業種
(旅行業)を担当しております。

金融機関の担当者様はもちろん、企業経営者様にも、自社を取り巻く環境が大
きく変化する中での経営の舵取りに、ぜひお役立ていただけましたら幸いです。

  
【著 者】 味香 興郎 ・ 藤井 一郎 編著
【定 価】 2,520円(税込) 【判 型】 A5判
【ISBNコード】 978-4-904192-28-3
【頁 数】 374頁 【発行日】2010/11/29 第1版第1刷 
【金融ブックス ホームページ】
http://www.kinyubooks.co.jp/bin/cartpro/cart.cgi?id=ISBN978-4-904192-28-3

※書籍購入を希望される方は、弊社に直接ご連絡頂いても結構です。
TEL 087-834-0301(担当:山下、犬飼、三谷)

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◆ 『だれかに聞いてみたかった 中小建設業お金の話」好評発売中!

弊社専務取締役藤井一郎、弊社コンサルティング部副部長澤田兼一郎編著
「誰かに聞いてみたかった 中小建設業お金の話」(建通新聞社)が発刊され
ました。(2010年10月5日発行)

○運転資金が足りない…
○資金繰りにいつもはらはら…
○支払い条件の変更を依頼された…
○公的支援制度を利用して新分野に進出したい…etc

企業経営には「お金」にかかわる悩みが何かと多いものですが、本書では中小
建設業に的を絞り、金融機関との付き合い方、経営管理、公的制度の活用など
のポイントをQ&A方式で分かりやすく解説しています。また、国や自治体の
補助金、公的金融機関の融資制度なども幅広く紹介しています。経営の指針と
してぜひご活用頂けたら幸いです。

【著 者】 藤井 一郎 ・ 澤田兼一郎 編著
【定 価】 2,300円(税込) 【判 型】 A5判
【ISBNコード】 978-4-903437-13-2
【頁 数】 193頁 【発行日】2010/10/5 第1版第1刷 
【建通新聞社ホームページ】
http://www.kentsu-it.jp/book/9784903437132.html

※書籍購入を希望される方は、弊社に直接ご連絡頂いても結構です。
TEL 087-834-0301(担当:山下、犬飼、三谷)

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【本社】東京都新宿区荒木町2-3
(社)金融財政事情研究会 セミナーハウス4F
Tel 03-3358-5951 Fax 03-3358-5952
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