2010年8月5日号「自社の導入目的にあったソフトウエアの選定(デモ編)」

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                 2010年8月5日号
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▼ INDEX

■経営計画の実行性を高めるポイント「一体感」について考えてみる
<澤田兼一郎>
「12.「一体感」とは何から生まれるのでしょうか(まとめ2)」

 

■これは使える!ちょっと工夫“業務改善への道”
<山下晶子>「工事原価管理と支払業務、経理業務のムダ(7)」

 

■お問い合わせ先      <メール配信の中止及び設定の変更等>
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◆ 経営計画の実行性を高めるポイント「一体感」について考えてみる
12.「一体感」とは何から生まれるのでしょうか(まとめ2)

前回は、「一体感」が会社風土、文化を基礎や下地として生まれてきていること、その為、一体感を高めることは、難しく、時間と手間が掛かることをお話しました。

 

今回は、それをもとに、説明してきました5つのポイントを再度整理し、まとめとさせて頂きます。

 

「(3)キーマンを明確にしたこと」のポイントを整理してみます。そのことは、今後会社にとってどのような人材が、重要なのかというメッセージが明確になります。少なくとも、幹部、従業員の中に、社長(会社)が求める幹部像、つまり評価されるためには、どうあるべきかという基準が生まれます。

 

「(5)かつて信頼していた部長の定年退職と新卒3名の採用」も、同様の効果が期待できると思います。

 

また、「(4)取締役の動機付け」の事例では、守るべきものは守り、但し変えるものは変えると、うまく伝えていくことの必要性が理解できると思います。守るべきものをきちんと明確にせずに、古参の取締役に接するからこそ、なかなか動きださないことが分かります。これも、うまく使うことで、取締役の現経営者の考え方を理解しよう、そしてそれを社内に伝えていこうという動機付けになると思います。

あと、(1)や(2)は比較的わかりやすいメッセージが伝わります。事例でもそうですが、このことは継続していくことに意味があると思います。

 

5つのポイントは、実践で効果を得るためには、時間も手間がかかります。その理由は、一体感だけを作るというだけでなく、根底となっている、企業風土や文化を少しずつ、現経営者の考え方のものと変えていくものであるからです。

また、すべての企業に5つのポイントが当てはまるわけではありません。また、5つだけとは限りません。前回お話をした、企業風土や文化をきちんと感じとった上で、考え、実践していくことが重要だと思います。

経営者の方自ら、様々な業務の先頭に立つことは必要だと思います。ただし、今回5つのポイントで共通しているのは、自ら業務の先頭に立ち、手本を示すというものではありません。取締役、幹部、従業員の方に、経営者自身の考え方や求めていることを気づいてもらうというものです。

 

これを行っていくには、繰り返しになりますが、企業風土や文化をまず感じ取った上で、取締役や幹部、従業員に、経営者の考え、求めていることを、気づかせること、今回お話してきたような5つのポイント(これに限られるわけではありません)を、忍耐強く継続していくことだと思います。

 

私は、このことは、先頭に立って手本を見せるということよりも、経営者の方にとって重要な仕事の一つであるのではないかと、感じています。

 

みどり合同経営 コンサルティング部門
コンサルタント 澤田 兼一郎
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/sawada/

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◆ 「これは使える!ちょっと工夫“業務改善への道”」 第23回
工事原価管理と支払業務、経理業務のムダ(7)

 

専門工事業D社の総務部長から「支払業務の効率化」について相談があり、色々な検討をおこなった結果、建設業特有の工事原価管理に対応した専用のソフトウェア(以下ソフトウェア)の導入を決定しました。

 

今回は、実際にソフトウェアのデモンストレーション(以下デモ)を見て検討した際のお話を致します。

 

【8ソフトウェア選定のポイント その4 ・・・デモ編・・・】

 

総務部長は早速最終候補として挙がった3つのソフトウェアメーカーに連絡し、デモを実施してくれるように依頼しました。

 

D社からデモに参加したのは、総務部長、工務部長、と他3名です。総務部長と工務部長が相談し、現在支払い業務を担当しているベテランの遠藤さん、若手でPC操作が得意な中村さん、工務部からは優秀な若手で少し大人しい本田君、といったメンバーをデモに参加させることにしました。

 

総務部長は、事前に工事原価管理ソフトウェア導入を決めたこれまでの経緯について、参加メンバーに説明を行いました。また、それぞれのソフトウェアについてパンフレット、ホームページを確認して頂き、各自確認したい事項をまとめておくように指示を出しました。

 

私からは、前回お話したソフトウェア導入ポイント3つ、

 

(1)本当に自社の業務に合ったソフトか?
(2)信用できるソフトメーカーか?導入時の指導、サポート体制がしっかりしているか?
(3)将来的な拡張性、柔軟性、他システムとうまく連動できるのか?

 

を前提に、使い勝手や自分たちの日常業務を当てはめる事ができるのかなどを中心に確認して欲しいとお願いしました。

 

ソフトウェアメーカーの方には、事前にD社がソフトウェアを導入する目的や利用場面について説明を行い、出来る限りデモのストーリーをD社に近づけて頂けるようにお願いしました。

 

準備の甲斐もあり、参加メンバーからは具体的な突っ込んだ質問が出ていました。よくあることなのですが、ソフトウェアメーカーにデモをお願いすると、一般的な企業を想定し、よい機能ばかりを強調した説明になってしまうことがありますので、事前に自社の導入目的(解決したいこと)、利用場面をよくわかって頂いた上でデモをしてもらえると効果的だと思います。

現在支払い業務を担当している遠藤さんからは、自分の業務に照らし合わせて、違っているところをどのように対応したら良いかといった具体的な質問やPC操作が得意な中村さんからは、「データをEXCELに落として利用できないか?」といった質問をされていました。

 

意外だったのは、いつもはおとなしい本田君が積極的に質問していたことです。実行予算の入力の方法や書式について他社ではどのように利用しているのかといった質問をされていました。3社のデモも無事終了し参加メンバーの意外な一面も見る事ができました。

 

次回は、今回お伝えできなかった具体的な選定についてお話したいと思います。

 

みどり合同経営 コンサルティング部門
コンサルタント 山下晶子
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/yamashita/

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