2010年4月1日号「同じデータを何回も入力していませんか?」

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                 2010年4月1日号
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▼ INDEX

■経営計画の実行性を高めるポイント「一体感」について考えてみる
<澤田兼一郎>「8.「一体感」の必要性と作るポイント(7)」

■これは使える!ちょっと工夫“業務改善への道”
<山下晶子>「工事原価管理と支払業務、経理業務のムダ(3)」

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◆ 経営計画の実行性を高めるポイント「一体感」について考えてみる
8.「一体感」の必要性と作るポイント(7)

 

前回に引き続き、「(4)取締役の動機付け」について考えていきたいと思います。

 

前回は、取締役や幹部の動機付けに、時間がかかっている事例について、今の経営者の考え方や取締役や幹部への接し方を、先代の経営者の考え方、長年培われてきた、企業の風土や文化、価値を尊重し、その上で、自分自身の考え方や判断基準を伝えていくように、変えるという点までお話しました。

しかし、現実は、今の経営者が企業の風土や価値、理念を理解するようには、進みません。

それは、今の経営者の複雑な感情にあります。つまり、先代経営者に対する、批判的な態度です。

それは、業績が厳しくなっている一因を先代が作っているからです。そのことは事実ですが、今事業を支えている、新しい収益の柱を作ったのも先代です。どうしても、業績の悪化の原因である先代への非難ばかりに目が行き、このような態度になるのは、分からなくはありません。

 

但し、取締役、幹部の方の大半は、先代やその前の経営者の姿を見て、前の経営者に仕えてきました。それが、取締役、幹部の方が考えるスタンダードな経営者像になります。つまり、取締役、幹部の方は、その経営者、会社の価値、理念、考え方に共感して、日々会社のために、働いてきていることになります。

ですから、前の経営者に対する批判的な態度は、長年培われた価値や風土とは、まったく違うものを現経営者は発信することになり、取締役、幹部の方からすると、今の経営者が何を考えているのか分からなくなってしまうということだと思います。当然、取締役、幹部の方は、行動がしにくくなり、なかなか、行動計画が進捗しなくなっているのではないでしょうか。

まずは、経営者がその点を考えることをスタートすれば、少しずつ変わってくるのではないかと思っています。しかし、実際は時間がかかっています。

 

それは、経営者の方に考えるだけの余力が出てきていないということも影響しています。実は、最大の経営者の悩みが、その時点では、資金繰りにあり、経営者自身のやる気が「お金の問題」に大きく左右されるということです。また、自分が苦しんでいるこの要因を作ったのも、前の経営者であり、納得できていないわけです。

ここを解決しないと、経営者が考えることや実際に動きだすことができない、また、実際に動きだしてもスピード感がなかなか出てこないのではないか、と思っています。

 

みどり合同経営 コンサルティング部門
コンサルタント 澤田 兼一郎
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/sawada/

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◆ 「これは使える!ちょっと工夫“業務改善への道”」 第19回
工事原価管理と支払業務、経理業務のムダ(3)

専門工事業D社の総務部長様より「支払業務の効率化」について」相談があり、業務の内容や流れを調査したところ、下請業者への支払管理業務や経理業務、工事原価管理業務にて同じ情報を何度もコンピュータに入力していることが判明しました。その上、それぞれ入力したデータを照合するための手間もかかっています。

 

今回は、問題を解決するために専用ソフトウェア導入について総務部長様と検討した事についてお話いたします。

【4.重複データをなくすためには】
D社の支払い業務の情報は、以下の5つの業務でも利用されています。

 

1.実行予算管理業務

  (工事別、費目別、業者別に予算と実際の支払金額を対比し、予算の消化率等を管理。)

 

2.外注・材料業者への発注業務

  (1.実行予算にもとづいた発注管理、発注書の発行)

 

3.業者からの請求書のチェックと集計

  (2.発注書と請求書金額とのチェック、業者毎に支払金額を集計)

 

4.支払いの実施(支払条件にもとづいた金額の割り振り、

  インターネットバンキングへ支払金額の入力、安全会費などの計算、支払通知書の作成)

 

5.経理処理

  (振替伝票作成、経理ソフトへの入力、現預金・未払金のチェック)

これらの業務を効率化するには、
 「情報の重複入力を無くし、一度入力した情報を各業務で再利用すること。」
が必須です。

 

その為には手作業やEXCELなどでバラバラに行っている各業務を一度のデータ入力で済ます必要があり、専用のソフトウェアを導入することで問題を解決することができると判断し、総務部長様に相談することにしました。

総務部長様からは、
 「実は経理業務担当のAさんと支払業務担当Bさんは、あと2年で退職の予定となっており、

  後任に考えているCさんに引き継ぎを考えている。しかし現在のAさんBさんの業務のやり方のままでは、

  手作業の部分が多く、何度も金額のチェックが発生し手間が掛かっている。」
とのお話もお聞きしました。

そこで私は、
 「この機会に業務のやり方を見直し、その上でCさんに引き継ぐのがよいと思います。

  CさんはPC操作が得意なこともあり、専用のソフトウェアを導入することで効率化が図られ、

  現在2人で担当している経理業務と支払業務をCさん1人でこなすことも可能ではないでしょうか。」
と提案しました。

営業所が増えたことや工事規模が小型化し工事件数が増加していること、新規に取引を始める外注・材料業者が増加したことも考慮すると、処理する伝票件数は今後増えることが予想され、手作業に近い現状の業務方法では近い将来、限られた期間内に現状の人員で業務をこなすことが難しくなる事も専用ソフトウェア導入を決定する大きな要因となりました。

 

次回は、ソフトウェア選定のポイントについてお話いたします。

みどり合同経営 コンサルティング部門
コンサルタント 山下晶子
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/yamashita/

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