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● みどり合同経営 Information ●
2010年12月2日号
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▼ INDEX
■これは使える!ちょっと工夫“業務改善への道”
<山下晶子>「工事原価管理と支払業務、経理業務のムダ(11)」
■地域の元気を回復!全国の建設業の取り組みをご報告します(2)
「建設業が伝統産業を守るために立ち上がる? 広島備後いぐさ その1」
■「誰かに聞いてみたかった 中小建設業お金の話」 好評発売中!
■お問い合わせ先 <メール配信の中止及び設定の変更等>
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◆ 「これは使える!ちょっと工夫“業務改善への道”」 第27回
工事原価管理と支払業務、経理業務のムダ(11)
専門工事業D社では、実行予算管理から支払業務までを建設業特有の工事原価管
理に対応した専用のソフトウェア(以下ソフトウェア)の導入を行い効率化す
ることにしました。ソフトウェア導入に向けて社内の準備を始めましたが、工
務部のパソコンは個人の私物だったり、従業員のITスキルにバラつきがあった
りと、問題が山積です。今回からはこの問題にどのように対応したかをお話致
します。
【12.従業員ITスキルアップ作戦(1) ?工務部のパソコン?】
前回から引き続き、ソフトウェア導入のスケジュールを3名(ソフトウェア選定
を担当した、総務部の現在支払い業務を担当しているベテランの遠藤さん、若
手でPC操作が得意な中村さん、工務部の優秀な若手で少し大人しい本田君)
で相談しています。
中村さん:「今回のソフトウェア導入後、工務部員(主に工事責任者、現場監
督とか現場代理人とも言います。)と管理部員(主に支払業務の担
当者)が運用の中心となります。平たく言えば、この人たちがパソ
コンからデータを入力するということになります。
元々管理部ではパソコンを使った業務も多く、パソコン操作につい
ては問題ないレベルだと思うけど、工務部は大丈夫なの?」
本田君: 「これまで工務部ではパソコンの導入を進めてこなかったため、個
人的にパソコンに興味がある人が会社に個人所有のパソコンを持ち
込み、業務に使っているのが現状で・・・。いまだに実行予算書や
工事毎の支払簿を手書きで利用している人が工務部の半数程度いま
す。」
私: 「なぜ個人のパソコンを使っているのですか?」
工事部長:「会社の備品として購入すると、大切に使われずよく壊れていまし
た。そこで個人購入してもらった方が良いのではないかといった提
案がされ、また1人に1台パソコンが与えられていたわけではなかっ
たので、どうしても現場事務所で使いたい人は、個人パソコンを利
用するしかなかったわけです。
現場でパソコンを使いたい人には各自で購入してもらい、会社から
は購入補助金を出すようにしました。」
私: 「なるほど、そんな経緯があったのですね。しかし最近では、大手
ゼネコンは受発注業務をパソコンで行うようになったと聞いていま
すし、また公共工事においては、電子納品が求められることが多く
なったのではないですか?」
本田君: 「そうなんです。図面のやり取りや協力会社との段取りもメールで
行うことが多くなっていますし、電子納品に対応して写真や図面等
の整理に現場ではパソコンは絶対必要です!」
私: 「そうですか。そうすると、ウィルス対策やデータ漏洩対策などセ
キュリティ面はどうしているのですか?」
本田君: 「それは、個人任せになっており、私も問題だと感じていました。
例えば、ある従業員が退職した際などデータはきちんと消去された
かどうかも確認していませんし・・・。
その従業員が取りまとめていたデータも無くなってしまい、後から
困ったことがありました。」
私: 「今回のソフトウェア導入を機に会社でパソコンを購入することを
ご検討頂けませんか?
個人所有のパソコンに会社で購入したソフトウェアをインストール
することになりますし、今後重要な業務である実行予算管理や支払
管理を実施するのでしたら、会社でパソコンの管理をする方が安全
・安心ですよ。」
本田君: 「そういえば、OS(Windowsのバージョン)も各パソコンによって
違っているし、なんとかエディションも違っています。
社内のネットワークに繋がらないパソコンもあったような・・・。」
その後、ソフトウェア導入に備え会社にて工務部のパソコンを購入することに
なりました。
次回は、工務部にてパソコンの勉強会を立ち上げたお話など本田君の奮闘ぶり
についてお話ししたいと思います。
みどり合同経営 コンサルティング部門
コンサルタント 山下晶子
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/yamashita/
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◆地域の元気を回復!全国の建設業の取り組みをご報告します(3)
「建設業が伝統産業を守るために立ち上がる? 広島備後 その1」
今回は、広島県の備後地方での取組みをお話させていただきます。
ところで、皆様のご自宅には、和室はありますか?その畳は日本製でしょうか?
いぐさの畳は日本特有の文化ですから、素材も当然日本製かと思ってしまいま
すが、現状は日本国内で使用されている製品の70%が中国産のいぐさで作られ
ているそうです。
今回お話させていただく備後地方では、古くからいぐさの栽培が盛んで、これ
を使った畳表は当地方の特産品として全国で使用されています。しかし近年、
住宅の洋式化や、安価な外国産の流入などにより、備後いぐさの栽培面積はピ
ーク時の2%にまで激減しています。同時に、いぐさ生産農家の減少と高齢化
も進行しており、数年後には備後いぐさを使った伝統文化は消滅する危機にあ
ります。
このような状況を危惧した地元の老舗建設会社(A社)の社長が、このままで
はいけないと現状を打破する試みを始めました。それが今回ご紹介する「備後
いぐさリノベーション事業」です。
同社長は、すでに数年前から農業生産法人を立上げ、農業に進出していました
が、いぐさ栽培への新規参入は難しいだろうと考えていたそうです。なぜなら、
いぐさの栽培は、真冬の値付け期には氷水の中での作業となり、真夏の収穫期
には朝の4時から長時間の過酷な作業を必要とします。その上、栽培技術およ
び畳表の製織技術等も必要となります。それでも何とか伝統産業を守りたいと、
A社は、他社や業界団体、地方自治体と連携しながら進めていくことになりま
した。
具体的な取組み内容をご紹介しましょう。
(1)過酷な作業に対して、建設会社のB社が農作業(主に候補地の耕作)を請け
負い、建設業の視点で様々な改善を図る。(B社はもともと本業でA社と元下
関係にあり、よい意味での関係が続いている)。
(2)建設会社のC社(A社のグループ会社)が、いぐさ栽培に欠かせない良質の
水と土の再生を担当。同社の技術により、従来、非常に限定されていた耕作地
の拡大を図る。
(3)農業生産法人D社(A社のグループ会社で社長兼任)が、備後いぐさの栽培
および畳表製織技術を継承し、生産にあたる。
また、これらの取組みは、いぐさ生産組合による技術指導や、建設業団体およ
び広島県の調整のもと進められています。
発起人であるA社の社長は、自ら地元の農家に通い、日々いぐさ栽培について
学んでいるところだそうです。次回は、これらの取組みの効果を中心にお話し
たいと思います。
みどり合同経営 コンサルティング部門
中小企業診断士 犬飼あゆみ
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/inukai/
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