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● みどり合同経営 Information ●
2010年11月7日号
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▼ INDEX
■これは使える!ちょっと工夫“業務改善への道”
<山下晶子>「工事原価管理と支払業務、経理業務のムダ(10)」
■地域の元気を回復!全国の建設業の取り組みをご報告します(2)
「愛媛県内子町に行ってきました その2」
■誰かに聞いてみたかった 中小建設業お金の話」 好評発売中!
■お問い合わせ先 <メール配信の中止及び設定の変更等>
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◆ 「これは使える!ちょっと工夫“業務改善への道”」 第26回
工事原価管理と支払業務、経理業務のムダ(10)
専門工事業D社では、実行予算管理から支払業務までを建設業特有の工事原価管理に対応した専用のソフトウェア(以下ソフトウェア)の導入を行い効率化することにしました。ようやくソフトウェアの選定も終わり、導入に向けて業者との打合せが始まりました。
今回からは、実際に運用出来るようになるまでの取り組みについてお話ししていこうと思います。今回は運用までのスケジュール、特に準備期間についてのお話しですが、一番ネックになるのが、従業員のITスキルではないでしょうか。
【11.運用までのスケジュールについて】
ようやく導入するソフトウェアも決定し、ほっとした感じのソフトウェア選定委員の3名(※3名とは、総務部の現在支払い業務を担当しているベテランの遠藤さん、若手でPC操作が得意な中村さん、工務部の優秀な若手で少し大人しい本田君です。)と総務部長は、ソフトウェア会社の営業香川さんを呼んでソフトウェアの導入~運用までのスケジュールを立てる事にしました。
香川さんから大まかなスケジュールについて説明がありました。
(1)IT環境の確認(パソコン、社内ネットワーク、サーバ)
(2)ソフトウェアのインストール、導入時の初期設定
(3)操作等の説明
(4)試用スタート(問題点の抽出、運用ルールの決定などを行う。)
(5)本稼働
香川さん: 「大体こんなスケジュールで進めて行こうと思いますがいかがでしょうか?」
総務部長: 「試用スタートまでどのくらいの期間がかかるのですか?」
香川さん: 「試用スタートまで最短で1カ月半、大体2カ月ぐらいではないでしょうか。ソフトウェアのインストール
後、何回かに分けてマスター設定などの操作説明をさせて頂き、その後試用スタートとなります。
また、パソコンの入れ替えやサーバを新設する必要がある場合は、2週間~3週間追加で見て頂く
ことになります。」
総務部長: 「え~そんなにかかるの!本稼働までの試用期間はどのぐらいを予定しているのですか?」
香川さん: 「お客様によっても異なりますが、最低1カ月程度は必要です。」
中村さん: 「お客様によって異なるというのは、要するに従業員のITスキルによって変わってくるということです
か?」
香川さん: 「おっしゃる通りです(少し言いにくそうに)。」
本田君: 「ITスキルは、従業員間でもかなり差があると感じています。」
中村さん: 「総務部門の女性は、パソコン操作には問題ないと思うけど、今回導入するソフトは、工務部での
入力がメインになるんじゃないかしら。」
本田君: 「工務部では、パソコンを使う人と使わない人がはっきり分かれていて・・・。すぐにでも工務部全員
のITスキルを調査し、試用までの約2カ月の時間をITスキルの向上に取り組んだらどうかな。」
遠藤さん: 「とてもいい意見だと思うけど、通常の仕事もあるし、そう簡単に進まないのではないかしら。」
一同: 「・・・。」
次回は、従業員のITスキルの向上という新しい課題にどのように取り組んでいったのかお話したいと思います。
みどり合同経営 コンサルティング部門
コンサルタント 山下晶子
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/yamashita/
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◆地域の元気を回復!全国の建設業の取り組みをご報告します(2)
「愛媛県内子町に行ってきました その2」
前回から、うちこ地域元気回復事業推進協議会の取組みについてお話させていただいております。地元民間企業の提案・発意からスタートした本事業は、地元の建設企業が連携して地域の課題を克服しつつ、新分野へ進出し、雇用を確保するという先導的事例だと私たちは考えています。
この事業で期待される効果は様々ですが、大きくは次の3点だと思います。
(1)地元建設業の元気回復(人材・機材の有効活用等)
(2)放置竹林の環境改善
(3)内子ブランドの創出(竹飼料乳製品等)による地域自体の元気回復
特に(1)ですが、建設業の得意分野が活かされるということです。例えば、今回の取組みの中で建設会社のA社が担当する「放置竹林の効率的な伐採」では、竹林整備計画、人材・機材の投入計画、伐採された竹林の搬出計画およびその利活用計画など、考えなければならないことがたくさんあります。伐採資源の利活用はさておき、その他については建設業の工程管理能力や安全管理の能力が十分に活用され得ることから、建設業の得意分野と言えると思います。
もちろん、前回もお話した通り、現時点では、助成事業として「まずはやってみよう」という試行的段階であり、本格的な事業化はこれからです。本格的に事業化をするとなると、色々と課題もあるようです。
例えば、放置竹林を利用した飼料は、輸入飼料に比べて高価となっているそうです。そこで、より安く製造するために、伐採、運搬、ペレット化などの各作業において、更なる効率化に向けて進めているところだといいます。
コストの問題を解決するためには、伐採等の効率化だけでなく、販路の問題にも着手する必要があるかもしれません。例えば、地元の畜産農家だけでなく、さらに地域を広げ、販路を拡大していくことで、コストを吸収していくことなどです。もっと多くの人に内子を訪れてもらって、内子ブランドの竹飼料乳製品等を消費してもらうために、他の観光資源との連携ということも考えていけるかもしれません。このように、他業種との更なる連携の可能性を秘めている点が大変興味深いと思いました。
地元民間企業の提案・発意からスタートした本事業を見学させていただき、地域の建設業のエネルギーを強く感じた1日でした。
みどり合同経営 コンサルティング部門
中小企業診断士 犬飼あゆみ
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/inukai/
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◆ 「誰かに聞いてみたかった 中小建設業お金の話」好評発売中!
弊社専務取締役藤井一郎、弊社コンサルティング部副部長澤田兼一郎編著「誰かに聞いてみたかった 中小建設業お金の話」(建通新聞社)が発刊されました。(2010年10月5日発行)
○運転資金が足りない…
○資金繰りにいつもはらはら…
○支払い条件の変更を依頼された…
○公的支援制度を利用して新分野に進出したい…etc
企業経営には「お金」にかかわる悩みが何かと多いものですが、本書では中小建設業に的を絞り、金融機関との付き合い方、経営管理、公的制度の活用などのポイントをQ&A方式で分かりやすく解説しています。また、国や自治体の補助金、公的金融機関の融資制度なども幅広く紹介しています。経営の指針としてぜひご活用頂けたら幸いです。
(ご参考)
(当社HP) http://ct.mgrp.jp/service/book/#1165
(建通新聞社) http://www.kentsu-it.jp/book/9784903437132.html
建通新聞社のHPで、書籍の購入も可能です。
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