2008年12月4日号「米国レポート『オバマ氏当選による一般消費者への波及効果』」

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                 2008年12月04日号
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■現地よりお届けします!米国消費者の環境対応レポート <犬飼あゆみ>
「大統領選挙と消費者の動き」

■お金の話Q&A(3)支払予定を正確に予想するには?
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◆ 現地よりお届けします!米国消費者の環境対応レポート(5)

「大統領選挙と消費者の動き」

 

米大統領選挙で民主党のオバマ候補が勝利してから、もうすぐ1ヶ月が経とうとしています。

 

ここフィラデルフィアは、比較的黒人比率が高く、また平均年齢が34歳と若い都市だけに、オバマ支持者が多かったようで、オバマ候補が勝利した選挙当日は、夜通し「オバマ~!!」と叫ぶ人々でとても賑やかでした。

 

当選後も、オバマ次期大統領の一挙一動に全米が注目しています。米3大自動車メーカー(ビックスリー)への支援策等の経済問題はもちろん、二人の娘をワシントンの公立学校に通わせるのか、私立に通わせるのか・・・、飼い犬は、血統証付きの犬にするのか、保護施設から引き取るのか・・・といったことまで、人々のオバマ次期大統領に関する話題は尽きません。

 

そして、オバマ氏の言動が企業や一般消費者の動きに大きな影響を及ぼしています。今回は、オバマ氏が勝利した大統領選挙の結果が、一般消費者の動きにどのような影響を与えているかについて、少しお話したいと思います。

 

ニュースで大きく取り上げられているのは、大統領選挙の後、全米の銃器店で売上が急増しているということです。これは、民主党が銃規制に積極的であることから、今後は銃が手に入りにくくなるという不安が人々に広がっているためといわれています。

 

また景気が悪くなると、治安の悪化を恐れて人々が銃を購入する傾向にあるため、現在の経済状況もこれを後押ししているといえます。店舗によっては、前年比2~3倍の売上となっており、今後、規制の対象となりそうな強力な銃器は売り切れの状況だそうです。

 

これまでも、2000年問題(Y2K)、米同時多発テロ、大型ハリケーン「カトリーナ」の襲撃など、銃器の売上は外部環境に大きく左右されるというのが常でしたが、今回はこれらにも増して急激な伸びとなっています。

 

銃規制について、オバマ次期大統領は購入者の身元確認の強化に加えて、「常識的な基準(Common-Sense Measures)」を設置したいと述べています。

 

購入者だけでなく、販売側にも厳しい規制がかけられるのではないかという銃器ディーラーの懸念も大きいようですが、一方で規制内容の詳細がわからないことを利用して、ディーラーがわざと人々の不安を煽って、駆け込み需要を喚起しているともいわれています。「政治の不確定さはビジネスにとって最高だ」といっている銃器ディーラーもいるようです。

 

そして、まだ具体的な動きにはなっていませんが、オバマ次期大統領のもと、一般消費者が大きな期待を寄せていることの一つとして、医療保険や製薬業界の改革があります。

 

これまでは、保険会社や製薬会社が非常に強い力を持っていたことからアメリカの医療費はとても高く、一般消費者は不当に高い保険料を払うか、医療を受けられないかといったことが続いていました。

 

この改革が、今回のオバマ氏の勝利演説でも強く示されていることから、消費者の医療費削減のチャンスとして期待されているのです。一方、これらの業界は頭を抱えています。たとえばカナダからの薬の輸入解禁などで薬価の引き下げが実現した場合、現在約30兆円の米製薬業界市場は1兆~3兆円目減りすると試算されているからです。

 

このほか、「オバマ効果」が消費者の行動やマインドにどのように波及していくのか、またレポートしていきたいと思います。

 

ご参考
○NYtimes.com ”On Concerns Over Gun Control, Gun Sales Are Up” 
http://www.nytimes.com/2008/11/07/us/07guns.html
○CNN.com ” Gun sales surge after Obama’s election“
http://www.cnn.com/2008/CRIME/11/11/obama.gun.sales/index.html

 

みどり合同経営 コンサルティング部門
中小企業診断士 犬飼あゆみ
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/inukai/

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◆ お金の話Q&A (3)支払予定を正確に予想するには?

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|                                                                               |
| Q:建設業の経理担当者です。資金繰り計画を作成していますが、  |
|   支払いを資金繰り計画へ正確に予想することが難しくて困ってい |
|      ます。どのようにすれば良いでしょうか?                                   |
|                                                                                  |
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A:前回から引き続き、建設業の事例を中心に資金繰り計画の立て方についてお話しいたします。

 

前回は、資金繰り計画に正確な入金情報を反映させる為に、

 

(1)営業や現場と経理との連携
     (顧客の情報として定期的に入金情報が上がっているか)

 

(2)営業や現場の入金条件の把握力

 

の2点が重要であることをお話ししました。

 

 

今回は、材料費、外注費など工事原価の支払予定の立て方についてお話したいと思います。入金予定の把握と同様に、工事原価支払予定についても現場担当者より情報を経理に提供してもらいます。

 

具体的には、工事毎に支払予定表を作成し、全工事の支払予定表を集計して資金繰り計画に反映させます。

 

工事原価の支払予定は、現場の進行状況により変動しますので、支払予定表を定期的に修正します。これにより、当初実行予算書になかった追加工事発生等による、工事原価の支払増加についても経理担当者がスピーディーに把握することができます。

 

また、元請と下請の違いにより、支払予定の把握の方法も違って来ることがあります。元請の場合、ある程度計画通りに工事原価の支払が進んで行きますが、下請や小規模な企業になる と工事内容の変更などにより計画通りに進まなくなる可能性が大きくなります。

 

下請けの中でも専門工事業など工事完成間近に施工を担当する企業になると、さらに工事原価の支払予定を把握するのが難しくなり、非常に資金繰りの予想に苦労します。工期が迫り、取引企業と取極めする余裕もなく、また工事自体の変更や追加も多く発生します。気がつけば、当初の実行予算をオーバー、予想もしなかった金額の請求書が届くということにもなりかねません。

 

このような事態を防ぐために、資材や外注先への発注に際して、発注書の発行を徹底します。口頭での指示や事後での発行は、トラブルの元です。この発注書の控えを日々経理担当者へ提出し、集計を行うことにより、工事原価を早期に把握することができ、支払金額を正確に予測することができるようになります。

ある企業では、この発注書の発行を徹底したところ、追加工事における工事原価を迅速に把握することが可能になり、赤字工事の回避に役立ったとの事です。受注先に対して追加請求交渉が必要なことを迅速に把握し、また交渉材料としても工事原価の集計を利用することができました。

 

前回、今回と資金繰り計画についてお話させて頂きました。資金繰り計画を作成する為のポイントは、なによりも社内情報をすりあわせて資金繰り計画に反映することを続けることが重要ではないでしょうか。

 

みどり合同経営 コンサルティング部門

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