1.はじめに
先月までは、中小製造業の原価企画(コスト・コントロール)というテーマでお話をしてきました。その間、様々な方からご意見やご指摘を頂きありがとうございました。さて、次回からは、私どもみどり合同経営が標榜する、「考える組織」つくりコンサルティングの一環として、QCサークルを取り上げる予定です。まず、今回は、スタート回(0回)として、簡単に取り上げる背景をご説明したいと思います。
2.考える組織とは
みどり合同経営は、金融機関出身者、経営コンサルタント、会計専門家が、一つの企業体を成す全国でも珍しい総合コンサルティングファームです。私達のコンサルティングのスタートは、企業(事業)再生でした。おかげさまで、多くの企業様の再生をお手伝いさせて頂きましたが、そこで実感したことは、本当に再生できる企業は、経営者から若い従業員まで「考える=深く考えている」ということです。経営者が考えることを止めると、とたんに市場や競争という狼に食われてしまいます。また、従業員が考えることを止めると、品質改善が出来ないばかりか、世の中の動きを察知できず、鈍感な企業になってしまいます。
当たり前のことだとお感じになるかもしれませんが、貴方の会社の従業員は、本当に深く考えるように教育されていますか?また、生意気かもしれませんが、経営者の方々は、本当に自社のリスクを徹底的に正面から深く考えて対策に取り組んでいますか。
「考える」ことは、実は簡単なことではないと思っています。「考える」ことは、かなり慣れるまでは苦痛を伴うかもしれません。しかも、組織全体で「考える」ことは、とても難しいかもしれません。少しでも、緩んでしまうと、どうしても楽な方向に行きがちです。
3.どうすれば考える組織にできるのか
もちろん、企業としての目標・目的をもつことや、優秀な人材を教育することも重要です。しかし、もっと重要であることは、不断に努力し、「考える」ことを習慣化することです。「考える」ことを習慣化し、会社そのものの規則や風土まで疑問視し、変える努力をすれば、企業は、らせん状に上方滑走します。逆に、この習慣化がないと、一度良くなっても、エンジンの浮遊力に欠けるため、少しずつ後退します。
4.私達のお手伝い
考えることは、経営者から従業員まで必要であることをご説明しました。私達は、コンサルタントとして、徹底的に企業をらせん状に上方滑走するために、現場に入りお手伝いをしています。経営者の皆様への「言いにくい、苦い」コンサルティングから、従業員への「親身」なコンサルティングまで行っています。その中でも、効果があがり、非常に喜ばれています、QCサークル(私たちは、SO=Spiral Organization QCサークルと呼んでいます)について次回から、中小企業診断士 犬飼あゆみが中小製造業での具体的事例を交えてお話していきたいと思います。どうぞお付き合いください。